岐阜県下呂市の笹洞鉱山、蛍石のミネラルハンティングに行ってみた

アクセサリーにできる天然石も素敵だけど、その石そのものに興味を持ち、できることなら自分で採集してみたい…(妄想)

こんちは、親子で鉱物大好きあーみです。

ずぶの素人だが、鉱物の採集に行ってきた

石好き、鉱物/鉱石好きで、好きが高じて「自ら採取したい」となったとき、素人だと「どこに採りに行けばいいんだ」と悩みます。

プロにポイント教えてもらい、入山可能な山に入って天然石を採集するツアーがあればいいのに…!!(切実)

ご安心を。
岐阜県に、蛍石をプロに教わって、入山して採集できるツアーがございます。

↓ ぜひご興味ある方は、どうぞ ↓

ほたる石鉱山 ミネラルハンティングガイドツアー

※上のリンク、画像をクリックすると、ツアーの主催者「金山町観光協会」になります。募集期間(3月~10月)以外はツアー一覧に表示されません。

私は前々から興味がありまして、でもずっと予約の空きがなかったので諦めていたのですが、幸運にも予約が取れたので、親子で参戦してまいりました!

ミネラルハンティングとは

読んで字のごとし、鉱物採集のことです。

さて、そもそも、わたくしども親子がミネラルハンティングに行こう!と思ったのは、やはり「自分で採ってみたい」と子どもが言ったからなんですね。

きれいに磨かれたルースも好きですけど、どっちかって言うと、私も子どもも「原石」が好き。

母石がついているような、自然のままの状態のものが、この世の神秘と悠久の時間を感じて好きといいますか(たぶん)。

ミネラルショーに行っていましたし、それはそれで楽しいし好きなんだけど、「水晶を自力で拾いに行きたい」と子どもが言うようになった。

でもなぁ、わたしら素人だぞ。

  • ガラスと水晶の差、わかるとも思えない。
  • しかも山に入るって、どこの山に?
  • そこは私有地じゃないのか。

…と、採りに行きたいけれども、どうしたらいいのか、わかんねぇ。

それで探し続けていました。プロが採集に付いてきてくれるツアーを。
なかなか、なくてですねぇ。

当たり前といえば、当たり前か。

日本国内の鉱物は採りつくして閉山しているところや、立ち入り禁止になった場所が大半で、一般人がホイホイ入れる訳がない。

益富地学会館会員になって、ベテラン会員さんに付いていって採集するのがいいかしら…とまで考えた。

↓ご興味がある方は、下記リンクからご確認ください。
 益富地学会館会員のご案内ページに飛びます。

財団法人益富地学会館会員 入会のご案内

そんなときに、なんと「じゃらん」で「ミネラルハンティング」の文字を見つけた。読めば、蛍石(フローライト)の採集だという。
私たち親子は「水晶を採りたい」と思って、ひたすら探していたから見つからなかっただけなのだ。

あるんじゃん、採集ツアー! 行きたい! 行くぜ!!

岐阜県下呂市の廃鉱山、笹洞鉱山のミネラルハンティング

じゃらんでようやく見つけた「ほたる石鉱山 ミネラルハンティングガイドツアー」は岐阜県下呂市の「金山町観光協会」の主催です。

※上のリンク、画像をクリックすると、ツアーの主催者「金山町観光協会」になります。募集期間(3月~10月)以外はツアー一覧に表示されません。

ツアーは3月~10月末までの期間限定。
受け付けは、開催日の1か月前からになります。

ちなみに、開催日1か月前の深夜0時から募集が開始になるので
早いと1時間で予約いっぱいになるそうですよ…

本気で行きたいと考えているなら、こまめにチェックし、日付が変わったら即・申し込みが必須ですね!

(私は幸運なことに、普通に申し込みできましたけどね!)

参加したのは、秋の最終募集枠でしたので、寒い時期で虫などは皆無でした。

その変わり、むちゃくそ寒かったので、防寒は必須ですよ!
日がかげる15時くらいからの冷えといったら、半端なかったですね!!

参加した私から、どんなものを持っていくと便利か、おすすめをご紹介します。

持っていくもの

1、タオル

石を洗いますので、手を拭くために必須です。
ポケットからいちいち出さずに済むように、首にかけられるサイズか、もしくはズボンなどに落ちないように挟むか結ぶかができるといい。

2、虫除けスプレー

夏場は必須らしいです。確かに山奥なので、夏場は蚊が多そう。ヒルもいるらしい。寒くなる時期は必要ないです。

3、長靴

水がある沢で石を採集しますから、必須。けっこうドロドロになります。

4、手袋

耐水であれば、持って行った方がいいです。普通の軍手はもっていかない方がいいくらい。なぜなら、濡れるし。そして軍手は蛍石より蛍光するからです。蛍石が見つけづらくなります。

5、ばんそうこう

持って行って損はしません。

6、石を持ち帰る袋

ビニール袋と、布袋があるとさらにいい
蛍石は石英なので、角が鋭く、ビニール袋を簡単に破ります。
帰り道に振動でバリッと破れますから。ヘンゼルとグレーテルになりたくなければ、布袋があるといいですよ。

7、紫外線ライト

ちゃんとしたのを一人1個持っていくのがベストですけど。
お安いのだと、全然蛍光しません。
数が少ないと紫外線ライトの奪い合いになります。そして手間取り、採集する時間がなくなりますので、ひとり1個が望ましい。
手に入らなければ、ツアーの現地で購入することができます。

8、着替え

結構、泥だらけになります。覚悟して行った方がいい。
粘土なんで、服をはたいたくらいでは落ちたりしません。
もし、採集後に観光しようと思っているならば、着替えはいるでしょうねぇ。

体験料金(2019年10月31日現在)

大人:2500円
子ども(大人が必ず一緒に参加する事によるセット料金):500円
付き添い・見学だけ:0円

公式では体験時間は2時間ですが、ガイドさんのサービス精神満点で、3時間半くらいのツアーです。

午前の部と、午後の部があります。

いざツアーへ

さて、私たちは幸運なことに探した直後に申し込みができました。

当日、「えっマジで田んぼばっかり」と思う道のりを車でひたすら走り、到着した集合場所「菅田公民館」。

公民館と同じ敷地内にある神社

公民館自体は土日お休みなんで、「休館日」の札が玄関に出ていました。
事前にツアー中はトイレがないから、済ませてきてねってあったので、ここでトイレ借りられるかなと思ったのに。
※私たちは最寄りのガソリンスタンドに、ガソリンを入れるついでにトイレを借りました。

しかし、あとでガイドさんに聞いたら、公民館で24時間トイレは使用できるんだそうです。

菅田公民館のトイレの場所

公民館の玄関を左手に見て、正面には鳥居があります。
公民館と鳥居の間に、横道があります。

公民館の裏手側に、トイレがあります。
鍵はかかっていません。

採集場所には、本当にトイレはありませんから、ばっちり済ませてから行きましょう。
長丁場になりますからね!

(ツアーは2時間と言いながらも、サービス満点なので3時間半くらいはかかります。)

1、ガイドさんが来たら、受付を済ませて現金支払い

私たち親子は、ガイドさんの車に乗せてもらって、採集の現地まで移動しました。
集合場所の公民館から現地までは、車で10分くらい。細い山道を通ります。運転に自信がない人は、ガイドさんを頼った方がいいかもしれませんよ。

2、はじめに、蛍石の見分け方の説明があります

現地近くの駐車場に到着したら、実物を見ながら蛍石の見分け方を説明してくれます。
蛍石は蛍光するので、ブラックライトがあると見つけやすいんです。

本来、蛍石は無色透明な石なので、素人だと、見た目、

  • 石英
  • 水晶(クオーツ)
  • 玉髄(カルセドニー)
  • めのう(瑪瑙・アゲート)

の差がわかりません。そっくりなんですよね。

つまり、採集場所では蛍石だけじゃなく、水晶、玉髄、めのうも拾えるってことです。
ものによっては、蛍石より価値が高いです。
でも、素人が見たってわからないんですけどね。(泥まみれなんで。)

3、見方を教えてもらったら、入山します

山に入っていきます

採集場所までは徒歩で山道を移動します。
行きの道で、ガイドさんが丁寧に蛍石が採られてきた笹洞鉱山の話をしてくれます。
とっても面白いです。

その昔の採集の全盛期は、1日16トンもの蛍石が採られていたんだそう。

何に使うねん?!Σ(゚Д゚)
と思うじゃないですか。

全部、鉄を溶かすための資材として使用されていたんです。

鉄鉱石は自然の中の鉄なので、溶かすには非常に高温でなければ溶けないし、不純物が多いのだそう。
でも蛍石を入れると、不純物が蛍石にくっついて取り除かれ、かつ、低い温度で鉄を溶かすことができたのだとか。
そのために、採取された蛍石はすべて溶けてなくなってしまったそうですよ

なんてこった。

採集場所の蛍石は、その採取の際に捨てられた「ズリ」という、くず石なんだそうです。
くず石と言っても、個人で拾って愛でる分には十分な大きさと量。

事実、私たち親子はそれぞれ両手いっぱいに、大小もろもろの蛍石を拾って帰れました。母石つきで!

4、道中も楽しい

途中には、過去の栄光が残されています。

分かりづらいけれど、沈殿場。

水をためる沈殿場があります

採取すると、水が濁るので、一度池に水を貯めて、泥などを沈殿させてから川に水を流していたんですって。

砕石機。

ぼろくなった砕石機

昔はこの大きな機械で、岩を砕いていたそうです。

そこかしこにガレキがあり、参加している子供たち(その日は我が子含めて3人)は、きゃーー!とばかりにガレキに張り付きましたが。

採集場所はここではありませんw

5、いよいよ採集場所

砕石機よりもう少し登った沢が実際の採集場所。
そこで、小さなブリキのバケツと、ザルと、スコップを貸してくださいます。

本日の採集場所

最初に採り方と見分け方を教わって、いざ、採集開始!
子どもはいそいそとザルに石を入れては洗います。

沢に入って、ほりほりほりほりほり・・・

最初は小さな砂利ばかりを洗っていましたが、そうすると本当に米粒大くらいのものしか採れなくて。

石を取っては、ざぶざぶ洗う(泥を落とす)
真ん中は蛍石と、いま見たら玉髄ですね…

この日は雨の後だったので、「雨上がりは採集のチャンスです。土が洗われて、いままで採取されていない瓦礫が出てきますから」ってガイドさんはおっしゃってました。

大きいガレキもあります

一緒に参加されている方で、仙人のようなおじ様がいらして、その方が粘土質の崖にばっしゃばっしゃと水をかけ、ザックザックと掘って、子どもたちに大きな蛍石を分けてくださいました。

我が子はそれを見てがぜん、自分でも採りたくなって、大きなガレキを集め出し、手のひらサイズの蛍石をゲットしていました。

人の頭くらいの大きさの蛍石もありましたよ!

目が慣れてくると、蛍石は目視で分かるようになります。
それくらい、なんなく採取できます!

6、昔の採取洞窟も見学!ラピュタの世界!

採集後は、実際に採られていた鉱山跡の洞窟も見せてくれます。
ライト付きヘルメットをかぶり、洞窟の中へGO!

採掘跡

岐阜県の笹洞鉱山は、全国2位の採取量を誇る場所だったそうです。
第一位は、山の裏側の方だったと言いますから、鉱脈筋が同じなんですね。
採取が終了する頃には、互いの採取している音が壁ごしに聞こえていたそうです。

そしてヘルメットのライトを消して、ガイドさんの工業用ブラックライトを地面にあてると、いやぁ天空の城ラピュタの世界。

真っ暗な洞穴に、無数の光る蛍石のかけらがありました。

小さい砂利ばっかりが敷き詰められた地面ですが
ブラックライトを当てると、一面全部が蛍石なので蛍光します

昔はトロッコが走っていて、トロッコが走った跡沿いに蛍石のカケラが落ちているのだそうです。

すごく綺麗でした…
(写真だと光源小さすぎて、わかりづらいですけどね!)

7、採集後のお楽しみもあり

採集場所から撤収して、駐車場に戻ってからも、まだガイドは続きます。

蛍石の名前の由来って、光る姿から、そのように名づけられたらしいです。
ブラックライトを当てて光る姿ではなく、熱を加えると自己発光するから。

目の前で実験をしてくださったのですが、蛍石が熱を帯びるとブラックライトがなくても光り出します。

熱で石が割れるのですが、その割れる時に発光するんだとか。

蛍石を熱する実験中

それが、ずーーーっと発光するのではなく、本当にホタルのように、ぼうっと光ったり消えたり、点滅するのです。

その姿はまさにホタル。

だから蛍石、というのだそう。
熱を加えた後の蛍石は、粉々になって砂になりました。
本当、不思議な現象だった。

きれいに保管するために

採集した泥だらけの蛍石は、水できれいに洗い、ワイドハイターなどの漂白剤の原液に1日つけておくと綺麗になるそうです。

ポイントは「安い漂白剤使ってくださいね!」だそうです!(笑)

高い漂白剤になると、蛍光ナントカという成分が入っていて、蛍石の色が抜けたり蛍光しなくなったりするらしいですよ。

最後に、採集場所をきちんと書いて保管してくださいねって話でした。
石の価値は、採集場所がはっきりしているかも大事なポイント。
採集場所が不明なだけで、石の価値はないそうです。

ガイドさんが、きれいな標本ラベルをくださいました。

・・・が、私は服のポケットにねじ込んでいたために、一緒に洗濯してしまい、おじゃんにしてしまいました…泣

普通の上質紙に書くと蛍石より蛍光するので、蛍光しないトレーシングペーパーに、石の名前と、いつ、どこで、誰が採集したのかを書きましょう。

標本ラベル
標本名:蛍石
採集年月日
採集場所:笹洞鉱山
採集者氏名

これで、あなたもミネラルハンターですね★

さいごに

私たち親子が参加した時は、20人くらい参加者がいました。
今回、私たち親子は非常に幸運な星巡りで、偶然予約ができました。

でも年々、予約枠がすぐに一杯になるらしいですから、ご予約はお早めに。
準備万端で、楽しい採集ツアーにしてくださいね!

その他の岐阜県下呂市金山町で遊ぶ

金山町では「筋骨めぐり」というのもやっていて、とっても楽しそうでした。
ぜひ次の機会には行きたい。

飛騨金山駅からほど近くの道の駅に、「日本最古の石博物館」があります。

ここのエレベーターはぜひ乗って。
何が起こるのかはネタばれになるから言いませんが、ぜひ乗って。

奥にいるのは、おにぎりじゃないから。
館内の様子

さらに近くに、見事な景観が拝める「飛水峡」があって、素敵です。
水がね、透明度高そうなのに碧色なんですよ。温泉の色なのかしら。

飛水峡

ちなみにうちの子どもは撮り鉄なんですけど、「飛水峡」を見ている最中に、ワイドビューひだが偶然走ってきたので、きゃっきゃっ言ってましたねー。

通ると思っていなかった、ワイドビューひだ

あとがき

以上、岐阜県下呂市の「ほたる石鉱山 ミネラルハンティングガイドツアー」でした。

↓ ご興味ある方は、タイミングを逃さず、ぜひどうぞ ↓

※上のリンク、画像をクリックすると、ツアーの主催者「金山町観光協会」に飛びます。
※募集期間(3月~10月)以外は、ミネラルハンティングはツアー一覧に表示されません。

今回のツアーは「体験ツアー予約 じゃらん」を利用しました。
お得なクーポンを使って、ツアーに申し込めますからねー。

私は貯まっていたポイントと、岐阜県で遊び体験で使用できるクーポン500円も使用して、お得に参加しました!

じゃらんに「会員登録」しておくと、クーポンが取得でき、ポイントもたまってお得ですよ~(^^♪

ABOUTこの記事をかいた人

イラストを描くことが好きな、アラフォー主婦。 精神を病んで仕事を減らしたら、単純に収入が激減。家でできる収入源を探し、ネットビジネスに出会う。サイト構築、ランディングページ制作、漫画作画、アバター制作等々、活動しております。