積み木遊びが発展してくると、取り入れたくなるのが、ピタゴラスイッチみたいな「ビー玉転がし」。
ビー玉がコロコロ転がって、最後まで止まらずに転がった時は、達成感があります!
子どもにも味あわせたい感動ですね。
ここではビー玉転がしの代表格にあがるおもちゃ、「スカリーノ」と「キュボロ(cuboro/クボロ)の遊びの違いを解説します。
Contents
スカリーノとキュボロの違いを知って、後悔しないお買い物に!
ビー玉ころがしは、いろんな種類があります。
私が実際に遊んでみた「キュボロ社 キュボロ」と「スカリーノ社 スカリーノ」について、その違いをレビューいたします。
商品を選ぶ際のヒントにしてみてくださいね。(高価だからね!)
スカリーノとキュボロの大きさについての話
まず、紹介にあたって商品の大きさについてのお話を。
積木には基尺がある
基尺(きしゃく)とは、その積木の基本となる寸法を意味します。
積木セットの一番小さい立方体の1辺の長さのことですね。
例えば、4cm基尺の積木の場合、
- 立方体 : 4×4×4cm、
- 直方体 : 4×2×8cm、
- 四角柱(2倍) : 4×4×8cm
となり、どんな積み方をしても、きっちりと高さが揃うようになっています。
(揃わない積木は、性能があんまり良くない、とも言えます)
買い足すなら、同じ基尺を足す
例えばお子さんが積木遊びをしているとしましょう。
遊んでいる様子から「積木の量が足りないな」と感じるのであれば、【 同じ基尺の積木を足していく 】ことをおススメします。
遊びを広げていきたいのに、昔からあった積木と、買い足した積木で基尺が異なれば高さや長さが揃わないために、遊びにくい、遊びの発展がしにくい、という問題がおきます。
遊びにくさは、子どもの表現力・想像力・遊びの発展の妨げになります。
どんなに高価で質の良い積み木を与えたとしても、「積み木遊びがつまらない」と子どもが感じる原因のひとつになります。
これから紹介する、ビー玉ころがしの積木でも一緒です。
高さが合わないと、ビー玉を転がすことはできませんから。
その点を注意しましょう。
キュボロ(cuboro、クボロ)について
特徴と基尺は
5cm基尺のどっしりした大きなピース。
見えない道を作る、想像力を養う。
結論を言えば、難易度高め、大きい子向けです。
我が家では小学校の2年生の時に、誕生日プレゼントにしました。
もう今から10年くらい前の話ですかね…
(ちょっと独り言ですが・・・)
cuboroは、藤井棋士が3歳という年齢で、いきなりビー玉を転がせる道を作り上げた、ということで有名になった積木です。
見えない道をつなげて、長いビー玉転がしの道を作るのは、試行錯誤を繰り返し考えをまとめながら構築していくので、その過程はプログラミングに似ていますね。論理的思考を養う、素敵な積み木なんですが・・・残念ながら、藤井棋士の偉業にあやかりたい方が爆発的に増え、現在は品切れが続いているようです。
しかし私が遊んでみた感触では、年長~小学生くらいから始めたほうがいいのでは、と感じます。結構難しいのです。難易度高いものを与えると、子どもが遊びこめずに「楽しくない」と感じるのでは…と思います。
キュボロは精巧な積木、ほれぼれする…
私がキュボロを選んだ理由は、
- 家にすでに5cm基尺の積み木があったから
- 大人が一緒に遊んで面白そうだ
- 難しそうだから、長く遊べそうだ
このキュボロ社の製品は、商品の精度が非常に高い。
ビー玉の通る溝がずれていたら一巻の終わりです。
私はキュボロのシリーズをいくつか持っていますが、そんなピースに出会った事がない。
綺麗にくり抜かれた溝の処理を見ると、ほれぼれします(笑)
ささくれも一切、ありません。
穴と穴が寸分の狂いもなくぴったり合うので、きっちり組むことができれば、溝のずれによって玉が止まることは、まずありません。
(道が長すぎて、ビー玉が勢いをなくして止まることはありますが)
難易度が高い!大人も楽しい(むしろ大人が楽しい)
見える部分にある溝、そして立方体の中を通る穴の径があるのが特徴。
見えない部分に、ビー玉が通る道を作ることができるんですね。
だから、穴の径がどうなっているのかを把握する必要がある。
ここに想像する力が必要になります。
さらに、見える部分の溝もつなげないといけないから…
難易度は高いですよ。
ですが、ビー玉が転がる道を作って楽しむこともできるので、小さい子でも楽しいと思います。
子どもが小さいうちは見える溝の道をつなげて遊び、いずれは見えない穴の径を使って遊ぶようにしたらいいんです。
しかし積木の中を通る穴の径を使い、なおかつ見える部分の溝の道も繋げて、長いビー玉転がしを作ろうと思えば、相当の論理的思考、集中力が必要です。
当時小学生だった私の子どもは、スピード感が必要なゲームなどはむちゃくそ不得意ですが、じっくり腰据えて取り組むゲームは得意とします。
だから、この積木はどういうカタチ、どんなアナ、とまじまじ見つめていました。
それから、これとこれを合わせよう、と最初は数ピースから遊んでいました。
積木同士をピッタリつなげる
ビー玉が通る溝は、必ず積木と積木をぴったりと合わせる必要があります。
積木同士がくっついてビー玉の転がる道を作っている分、崩れにくい、という利点があります。
作品の完成形が、ざっくりと「四角い状態」になるんですね、
溝と穴を繋げる必要性から、必ず積木同士がピッタリくっついているから。
大作になると、要塞のようになります。
YouTubeで大作がたくさん紹介されていますから、ぜひご覧ください。
大きい子、大人でも十分に遊びこめることが実感していただけるはずです!
どっしり感あふれる積木
1ピースが5cmの立方体で、もちろん材質は木です。
これが10個、20個とあれば、非常に重たいです。
それが特徴ではあるのですが、ひと作品できたらその重さは相当ですね。
2005年に愛知で開催された万博、愛・地球博のスイス館で展示されていたcuboroですが御覧になった方は分かると思います。
非常に複雑だったでしょう?
これは誰かが展示物を動画で撮られていたので
↓ ↓ ↓
愛・地球博 キュボロ
だからこそ、面白いのですが。
大人の方でも十分に楽しめるビー玉ころがしの積木です。
キュボロの特徴のまとめ
- 5cm基尺なので、1ピースが大きい
- 重くてどっしりしている
- ぴったり積木同士をくっつけて遊ぶので、場所的にはコンパクト
- かなりの重量(紙箱にはいっていますが、破れそうな勢い)
- 出来上がりが、ざっくり四角になる(要塞のようになる)
- 見える溝と、見えない穴の径を同時に考えて組み立てる
- ゴールを見据えてビー玉転がしの通り道を作るので、論理的思考が必要
- 難易度が高い(難易度が高いから達成感はある)
- 一度作った作品は崩れにくい(何回か遊べば、穴の位置がずれます)
- ビー玉は市販品で代用OK
私の遊んでみた、主観的な意見ではありますが。
選ぶ参考にしていただけたら。
スカリーノについて
基尺と特徴
4cm基尺の丸みのある積木。
感覚的に積める、自由な発想を形にしやすい。
結論を言えば、ビー玉が通る道全部が見える状態で組み立てられるので、小さい子でも感覚的に積めます。
お家にある積み木の基尺が4cmだ、というならスカリーノがおすすめです。
愛・地球博があった場所には、現在「愛知県総合児童センター」というこの施設が建っています。
この愛知県総合児童センターには「スカリーノ」を置いています!
(キュボロも置いていますよ~)
スカリーノのおもしろさ
私はキュボロ派ですが、スカリーノはキュボロとは全く違う面白さがあることに実際に遊んでみたら気づきました。
スカリーノのいいところは「分かり易さ」にあります。
難しく考えることなく、感覚的に積んでいけることです。
玉が通る道がすべて直線で、目で見ることが出来るので通る道の調整がしやすいという利点があります。
それから、方向転換が出来る事。
玉が通る道の積木自体は真っすぐですが、方向転換ができる小さな立方体の積木が入っています。
これが、組み立ての自由度をぐっとあげてくれます。
もちろんまっすぐな道を作ることもできますが、この立方体積木のおかげで
360度どこにでも変えられる。
これが面白いです。
スカリーノで遊んでみた!
遊んでみた様子を動画にまとめましたので、ぜひご覧ください。
↓ ↓ ↓
キュボロは【 道を繋げる 】という感覚に対して、スカリーノは【 道を作る 】という感覚です。
ただし、スカリーノはなんといっても、ピースが長いんですよ!!
長いビー玉ころがしの道にしようと思ったら、コンパクトな場所であれば、高さが必要になります。
逆に、高さを出さないように作ろうと思えば、広いスペースが必要になります。
土台が縦長の積木だけですから、作ったビー玉転がしの道が崩れやすい。
また、スカリーノは結構ささくれがあります。
私は木のおもちゃなんだから、バリとかささくれとかは当たり前だと思いますし、スカリーノのささくれは購入者ご自身で、やすりでスリスリ処理すれば問題ないレベルですが気になる方にはおススメできません。
そして、もうひとつ。
これは結構大事な事かと思いますが、
ビー玉が小さいのです。
子どもがビー玉ころがしで遊んでいると、かなりの確率でビー玉が行方不明になります。
100円ショップで買ってきて、足せばいいや~と思われるかもしれませんが、スカリーノの玉は、通常の市販されているビー玉より、はるかに小さいのです。
なぜなら、玉の通る穴が小さいから。
※100円ショップで売られているビー玉は通りません※
だから、スカリーノの玉は正規品である必要があります。
その点、キュボロは100円ショップで購入したビー玉でも遊べます。
スカリーノの特徴まとめ
- 4cm基尺
- 1ピースが長い
- 狭い場所で遊ぶなら高くなる(崩れやすい)
- 高さを出さないためには、広い場所が必要になる
- 高くても低くても土台部分が離れているので、崩れやすい
- 感覚的に遊べ、組み上げ方が自由(ズレがあまり気にならない)
- ビー玉が転がる様子が見えるため、わかりやすく初心者向け
- ビー玉の方向転換が自由自在なので、発想の自由度が高い
- ビー玉が小さく、正規品である必要がある
スカリーノは初見でも十分遊べる。
子どもはきゃっきゃっ言いながら、適当に積んで、それでも完成できましたね。
スタートからゴールまでのビー玉の道が全部見える状態で作るので、作りやすいんですよね。
結局どっちがおすすめ?
キュボロ(cuboro、クボロ)はこういう人がおススメ!
- 年齢が高い子向け
- 論理的思考、じっくり取り組める子
- 家に既にある積み木の基尺が5cmである
- 遊べるスペースが狭い、限られている
スカリーノはこういう人がおススメ!
- 年齢が低い子向け
- 自由な発想が取り入れられる
- 見ながらの調整
- 家にある積み木の基尺が4cmである
- 遊ぶスペースが広く確保されている
これはあくまで、使ってみた私個人の視点からの感想です。
実際に遊んでみて、正直に思った感想です。
もし私が初めて買う立場になったとしたら
キュボロにするかスカリーノにするか、迷われる方は多いと思いますが、購入の際の参考になったら嬉しいです。
基本は
- 家にある積み木の基尺に合わせる
- お子さんの年齢、性格に合わせる
といいのではないかなぁと思います。個人的に。
私んチはキュボロですが、あなたのお家が
- 初めての玉転がしの積木
- 特に基尺があるような積木を持っていない
- 家のスペースはなんとかなりそう
という状態ならば、どっちにするか迷うんなら正直「スカリーノ」がおススメですね。
以上、キュボロとスカリーノを遊んでみた感想を含めたレビューでした!(*^^*)
最後に
藤井棋士が遊んだ積み木として、大人気を博して以降、キュボロ(cuboro、クボロ)は品切れの状態が続いていますね。
さすが外国の商品というべきか。
どんだけでも気長に待てるぞ!という覚悟がある人はキュボロを予約して、入荷を待つって手もありますね。
大人が遊んでも楽しいので、私的には長く遊べる、いい積み木だと思っています。
何と言いますか、職人の誇りを感じられるような積木ですね。
我が家では息子は中学生になっても遊んでいましたしね!(^^
あ、あと正規品である方がいいですよ!
この人気に乗じて、保証のない並行輸入品がいっぱいあるようです。
子どもに与えるものは保証がある安心な積み木であってほしいですよね!
(高価ですしね)